安倍氏が潰瘍性大腸炎を発症したのは、成蹊大学在学中の17歳頃とされている。大腸の粘膜に慢性的な炎症が生じ、激しい腹痛や下痢、粘血便、全身の発熱を伴う指定難病だ。症状が治まる「寛解」と、悪化する「再燃」を繰り返すのが最大の特徴であり、原因は完全には解明されていない。
若き日の安倍氏にとって、この病は肉体的にも精神的にも重いハンデだった。外食や旅行すら制限される日常。就職や政治家への道を志す中で、いつ襲ってくるか分からない腹痛の恐怖と闘い続ける日々が続いた。病気の存在を周囲に隠しながら公務をこなすストレスも、症状を悪化させる要因となったとされる。