近年、NetflixやHBOに代表される巨大ストリーミングプラットフォームの普及により、高精細な映像コンテンツを自宅で手軽に楽しめる環境が完成した。スマホやタブレットで手軽に映画を消費できる時代において、物理的な劇場に足を運ぶ意味が改めて問われている。しかし、映画興行業の未来は決して暗いものではない。
むしろデジタル配信が普及したからこそ、劇場の「非日常的な没入感」という価値が際立つこととなった。巨大なスクリーンで細部まで捉えられた光と影、暗闇の中に深く響き渡る息遣いや音響。見知らぬ他者と同じ空間で笑い、涙し、息をのむ体験は、画面をスクロールするだけの消費行動とは根本的に異なる。テアトル系列の劇場は、まさにこの「一期一会の体験価値」を磨き上げることで、新たなファンを獲得しているのだ。