日本国内のみならず、欧米各国のブライダル情報誌や音楽配信サービスにおいて、『Thinking Out Loud』は常に「最も使われるウェディングソング」の最上位に君臨しています。エド・シーランの代表曲ランキングでも『Shape of You』や『Perfect』と並ぶ圧倒的な知名度を誇りますが、結婚式のBGMとして別格の支持を集める理由はどこにあるのでしょうか。
最大の理由は、新郎新婦が共に白髪になるまで寄り添う未来像を鮮明に想起させる点にあります。多くのポップソングが「現在の情熱」を歌うのに対し、本作は「肉体が衰え、若さを失った未来のふたり」を前提に愛を誓います。この誠実な姿勢が、披露宴のファーストダンスやキャンドルサービス、プロフィールムービーのクライマックスに完璧な説得力を与えるのです。
さらに、アコースティックギターを基調としたソウルフルなミディアムテンポは、老若男女が集まる披露宴の場でも決して主張しすぎず、空間全体を温かな多幸感で包み込みます。派手な演出に頼らず、心に直接訴えかけるエドの歌唱力が、結婚式という人生の節目にふさわしい深みを生み出しています。