大麻グミ騒動の真相と現在|なぜ救急搬送が相次ぎ全面禁止になったのか

大麻グミ騒動の真相と現在|なぜ救急搬送が相次ぎ全面禁止になったのか

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大麻グミが全国的な社会問題として浮上した契機は、東京都内のイベントや繁華街で発生した集団救急搬送事故でした。武蔵野市で開催された野外フェスティバルや、渋谷・新宿の雑居ビル周辺で、無料配布されたり仲間内で回し食いされたりしたグミを食べた10代から20代の男女が、突如として激しい体調不良を訴えて病院へと運ばれたのです。

当時、SNS上では「合法トリップが体験できる神アイテム」「合法大麻」などという無責任なレビューが拡散し、警戒心を持たない若者層を中心に購入者が急増していました。しかし、実際に報告された大麻グミの副作用と症状は極めて過酷なものでした。摂取した人々の多くが、激しい嘔吐、制御不能な手足の痺れ、心臓が破裂しそうなほどの頻脈、深刻なパニック発作や一時的な記憶喪失に直面したのです。

これほどまでに重篤な救急搬送が相次いだ最大の理由は、グミという「経口摂取(エディブル)」の摂取経路に隠されていました。成分が消化器官を通じて体内に吸収されるまでには30分から2時間程度のタイムラグが生じます。効果をすぐに実感できない利用者が「効かないからもう1粒」と追加摂取してしまい、時間差で致死量に近い成分が血中を巡ることで、急激な過剰摂取(オーバードーズ)を引き起こしたのが事故の真相でした。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。