海外ドラマの誤用?「男対男」ではなく手と手!一騎打ち表現の真相

海外ドラマの誤用?「男対男」ではなく手と手!一騎打ち表現の真相

海外ドラマの誤用?「男対男」ではなく手と手!一騎打ち表現の真相に関する知りたいポイントを初心者にも親しみやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

言葉の正当性を語る上で欠かせないのが、本来の成句である「mano a mano」の存在です。前置詞「a」は英語の「to」に該当し、「mano a mano」で「手と手を取り合って」、転じて「武器を持たずに素手で組むほどの近接戦」「一騎打ち」を意味します。このmano a manoとの違いを理解するには、スペインおよびラテンアメリカの歴史的な興行文化に目を向ける必要があります。

この表現が確立された舞台は、19世紀スペインの闘牛(corrida de toros)でした。通常、闘牛は3人の正闘牛士(マタドール)がそれぞれ牛と対峙するプログラムで行われますが、スター闘牛士同士のライバル関係を煽る特別な興行として、わずか2名のみが出場して交互に牛を仕留める形式が導入されました。これこそが「mano a mano」と呼ばれる格式高い特別試合です。

20世紀に入ると、この言葉はメキシコの国民的プロレス文化であるルチャリブレのシングルマッチ形式を指す専門用語として定着します。タッグマッチや多人数戦が主流のルチャリブレにおいて、マスクや名誉を賭けて1対1でリングに上がる試合は「mano a mano」と銘打たれ、観客を熱狂させました。これが1980年代以降、ロベルト・デュラン対シュガー・レイ・レナードによる伝説的な世界ボクシング選手権(1980年)のプロモーションなどを経て米国のスポーツ界・エンタメ界へ逆輸入され、mano y mano語源の真相へと歪められながら浸透していった経緯があります。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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