南極観測船ふじの歴史と現在|プロペラ事故の真相から見学ガイドまで

南極観測船ふじの歴史と現在|プロペラ事故の真相から見学ガイドまで

南極観測船ふじの歴史と現在|プロペラ事故の真相から見学ガイドまでの概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。

幾多の試練を乗り越えてきた「ふじ」でしたが、18年間にわたる極海での激突と氷圧は、船体に確実に疲労を蓄積させていました。観測機器の大型化や昭和基地の拡張に伴う輸送物資の増大に対し、5,000トン級の船体では需要を賄いきれなくなったことから、1983年4月に海上自衛隊の艦籍から除籍され、その任務を初代「しらせ」へと引き継ぎました。

退役後、解体を惜しむ声が全国から寄せられる中、払い下げ先に名乗りを上げたのが愛知県の名古屋港管理組合でした。名古屋港は中部圏の海の玄関口として発展を続ける一方、市民や子どもたちが海洋文化や科学技術を学べるシンボルを求めていました。

1985年(昭和60年)8月、「ふじ」は名古屋港ガーデンふ頭に永久係留され、「南極の博物館」として第二の人生を歩み始めました。現在も船体は極めて良好な状態で維持管理されており、当時の塗装である鮮烈なオレンジ色(トワイライトオレンジ)の船体は、名古屋港を訪れる人々を出迎える不朽のランドマークとして愛され続けています。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。