本郷奏多さんとGACKTさんの関係を語る上で、決して避けて通れない記念碑的作品が、2003年4月に全国公開された映画『MOON CHILD(ムーンチャイルド)』です。GACKTさんが原案・脚本(共同)・主演を務め、L'Arc〜en〜CielのHYDEさんとダブル主演を果たしたこの近未来アクション大作において、本郷奏多さんは物語の核となる主人公・ショウ(GACKT)の幼少期役に抜擢されました。
当時わずか11〜12歳だった本郷奏多さんは、仙台のモデル事務所から芸能活動をスタートさせたばかりの瑞々しい少年でした。オーディション現場や撮影セットで本郷さんを目にした制作陣、そして何よりGACKTさん本人が、その圧倒的な透明感と憂いを帯びた眼差しに強い衝撃を受けたと報じられています。荒廃した近未来都市「マレア」を舞台にしたダークファンタジーの世界観の中で、GACKTさんが持つ浮世離れした美意識のルーツを体現できる子役は、本郷奏多さんをおいて他に存在しませんでした。
また、本作にはHYDEさんもバンパイアのケイ役として出演しており、撮影現場では「GACKT・HYDE・本郷奏多」という奇跡の3ショットが日常的に見られました。過酷な台湾ロケを含む長期撮影の中、トップアーティストである2人が、まだ幼い本郷さんを我が子や実の弟のように慈しみ、温かく見守っていた姿は、当時のメイキング映像やスタッフの手記にも色濃く残されています。この濃密な映画共演こそが、四半世紀近くにわたり色褪せない絆の揺るぎない土台となったのです。