利便性の高い裏技として広まる一方で、誤った認識のまま実践することで健康被害を招くケースも報告されています。特に注意すべき典型的な誤解と危険な貼り方について警鐘を鳴らす必要があります。
最も危険な誤解が、「絶対に剥がしたくないからと、テープを強く引っ張りながら巻き付ける」という行為です。絆創膏の伸縮性フィルムは引っ張れば伸びますが、指に巻き付いた後に元の長さに戻ろうとする収縮力が働き続けます。指先には末梢の毛細血管と神経が網の目のように走っており、締め付けが強すぎると指先が紫色に変色する「うっ血(虚血状態)」や、拍動性のズキズキとした痛み、痺れを引き起こします。放置すれば最悪の場合、組織の壊死や末梢神経障害につながるリスクを孕んでいます。
また、一度貼った絆創膏が剥がれにくいからといって、「2〜3日間貼りっぱなしにする」のも厳禁です。一般的な救急絆創膏は通気孔が開けられているものの、汗や外部から侵入した微量の水分を完全には逃がせません。長時間放置すると皮膚がふやける「浸軟(しんなん)」が起き、皮膚のバリア機能が著しく低下します。その湿潤環境の中で、黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの常在菌が異常増殖し、傷口が化膿したり悪臭を放つ原因となります。いくら剥がれていなくても、1日1回、あるいは水で内部が濡れた段階で必ず取り替えるのが医学的な鉄則です。