雄英高校卒業から8年が経過した本編最終章において、麗日お茶子は名実ともにトップクラスのプロヒーロー「ウラビティ」として第一線で社会を牽引しています。しかし、彼女の活動領域は単なるヴィラン制圧や人命救助にとどまりません。
最終回(第430話)で明かされた極めて重大な事実が、蛙吹梅雨や飯田天哉、八百万百らと共に全国の小学校や教育現場を巡回する「個性カウンセリング」の拡充活動です。かつて超常社会の歪みや特異な個性の発現によって孤立し、怪物へと変わらざるを得なかったトガヒミコのような存在を二度と生まないため、幼少期のメンタルヘルスケアを制度として定着させる国家規模のプロジェクトを牽引しています。
トガヒミコとの死闘は、お茶子のヒーロー人生を根本から決定づけました。最終決戦時、群訝山荘跡地で対峙したトガに対し、お茶子は個性を覚醒させて周囲の瓦礫を浮遊させながらも、武力による制圧ではなく「徹底した対話」を選択しました。他者の血を求めるトガの歪んだ愛情を断罪せず、「世界一かわいい」と存在そのものを肯定した瞬間、トガの心の殻は砕け散りました。
自らの内臓破裂と大量失血で意識を失いかけたお茶子を救ったのは、他ならぬトガ自身でした。トガが変身能力を介して自らの血液をすべてお茶子に輸血し、息絶えるという衝撃的な決着。この命のバトンを受け取った経験が、8年後のお茶子を「社会構造そのものの治療者」へと昇華させた決定打となったのです。