下関の映画文化史を振り返る上で欠かせないのが、シーモール下関の開業期です。1977年のシーモール下関オープンに伴い、文化発信の目玉として「シーモールシアター」が誕生しました。当時としては最新の設備を誇り、東映や東宝の配給作品をはじめとする大作映画が上映され、週末には長蛇の列ができるほどの活況を呈していました。
その後、全国的に単館映画館から複数スクリーンを持つシネマコンプレックスへの転換が進む中、首都圏を中心にシネコンチェーンを展開する佐々木興業が運営を引き継ぎ、「シネマサンシャイン下関」としてリニューアルオープン。最新の上映スケジュールとともに、アニメ映画の舞台挨拶や特別先行上映など多彩なイベントを実施し、下関市民の娯楽の中心地として確固たる地位を築きました。
地域密着型の上映ラインナップと駅前商業施設ならではのアクセスの良さは、学生やシニア層をはじめ幅広い世代の支持を集めていましたが、2010年代に入ると興行ビジネスモデルの変化と地方都市の人口減少の波に直面することとなりました。