サリバン先生はなぜハウルを狙うのか?魔力を奪う目的と黒幕説の真相

サリバン先生はなぜハウルを狙うのか?魔力を奪う目的と黒幕説の真相

サリバン先生はなぜハウルを狙うのか?魔力を奪う目的と黒幕説の真相に関するポイントを分かりやすくまとめました。詳細な解説をご覧ください。

スタジオジブリ版のサリバン先生を正しく読み解く上で欠かせないのが、原作小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著)との対比です。映画に登場する「マダム・サリバン」は、原作に登場する複数の登場人物が組み合わされた、宮崎駿監督独自の大胆な創作キャラクターです。

原作において、ハウルの魔法の師匠は「ペントステモン夫人」という厳格で高潔な老魔女でした。ペントステモン夫人はハウルが悪魔と契約したことを悲嘆しつつも、弟子としての彼を心から案じ、最期は荒地の魔女の手によって非業の死を遂げます。一方、原作の「サリバン」は国王付きの男性宮廷魔法使いであり、行方不明になったジャスティン皇太子を捜索する過程で荒地の魔女に敗れ、囚われの身となっていました。

比較項目ジブリ映画版(マダム・サリバン)原作小説版(ペントステモン夫人/サリバン)編集部の分析・演出意図性別・立場女性。国王の主席宮廷魔法使い・実質的最高指導者師匠ペントステモン夫人(女性)/宮廷魔法使いサリバン(男性)師匠と国家権力を統合し、ハウルの対峙すべき「絶対的母性権力」を創出ハウルへの態度支配・服従を要求。拒否すれば魔力を奪い無力化しようとする師としてハウルの魂の破滅を心配し、悪魔との契約解除を願う映画版は「教育的愛情」を装った冷徹な権力闘争・去勢の構図へ変換戦争への関与魔法使いを総動員し、自ら戦局の指揮・推進を司る主導者戦争の直接的指導者ではなく、政治的権力闘争の枠組みは薄い公開当時の世界情勢(2000年代初頭の反戦気運)を反映した戦争批判の象徴物語の結末生存。水晶玉を通じてあっさりと終戦を宣言するペントステモン夫人は荒地の魔女に殺害される国家権力のしたたかさと無責任さを観客に痛烈に印象付ける結末
山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。