Q1:発達障害が増えたのは、食品添加物やスマートフォンの電磁波などが原因ですか?
A1:医学的・疫学的にそれらが直接の主原因であるという確固たる科学的証拠(エビデンス)は存在しません。自閉スペクトラム症やADHDは、生まれつきの脳機能の多様性(神経発達の差異)と遺伝的要因、複雑な胎内環境要因が関与しているとされています。ただし、スマートフォンの使いすぎによる睡眠不足や慢性疲労が、不注意や衝動性を後天的に悪化させ、症状を顕在化させる間接的なリスクファクターになることは実証されています。
Q2:大人になってから突然、発達障害を「発症」することはあるのでしょうか?
A2:発達障害は生まれつきの神経発達の偏りであるため、大人になってから新たに発症することはありません。子どもの頃は目立たなかった、あるいは知能や家庭環境によって補われていた特性が、社会人になって業務が複雑化したり環境が激変したりしたことで対応しきれなくなり、「大人になって初めて発覚した」というのが正確な医学的解釈です。
Q3:病院で検査を受ければ、血液検査のように白黒はっきり診断がつきますか?
A3:発達障害の診断は血液検査や脳の画像診断だけで一発判定できるものではありません。専門医による詳細な問診、幼少期からの生育歴の聴取(通知表や保護者からの情報)、心理検査(WAISなどの知能検査)を総合的に組み合わせて慎重に診断されます。グラデーション(濃淡)が存在するため、白か黒かではなく「グレーゾーン」と判断されることも日常的です。