ネット上ではしばしば「単なる下品な下ネタソング」「悪ふざけの産物」として片付けられがちですが、日本語の音韻構造やわらべうた 発祥の観点から分析すると、極めて計算された芸術的構造を持っています。
まず注目すべきは、七五調と破調の見事なバランスです。
「ABCの海岸で(8音) カニにチンポコ挟まれた(13音)」というフレーズは、前半で洋風な軽快さを提示し、後半で一気に泥臭い日常語へ落とし込む緊張と緩和のコントラストを生み出しています。
さらに歌詞に登場する「赤チン(マーキュロクロム液)」と「黒チン(ヨードチンキ等の俗称)」の対比は、昭和の生活医療史をそのまま切り取った民俗的資料とも言えます。現在では水銀規制等により赤チンの国内製造は終了していますが、歌というタイムカプセルの中に昭和レトロ 童謡の記憶が鮮明に保存されているのです。