東京、大阪、福岡といった大都市の路上で、ふと足をとめると聞こえてくる水の音や風にそよぐ葉の揺らぎ。最近の都市開発では、わずか数坪のスペースを切り取って作り出された「マイクロ・グリーン(超小型庭園)」が脚光を浴びている。ビルとビルの谷間、古民家の裏庭、あるいは高層ビルのアトリウム内にひっそりと佇むこれらの空間は、都市の喧騒を劇的に遮断する。
かつて庭園といえば、入場料を払って観光散策する大規模な庭園が主流だった。しかし2026年の今、求められているのは「日常の導線上にある静寂」だ。通りすがりに数分立ち寄るだけで深呼吸ができるような、パーソナルな癒やしのスポットが街のあちこちに点在するようになっている。