現場取材やSNS上の利用者の投稿を分析すると、「課金したのに座れなかった」という不満が集中するのは平日の7時30分〜8時45分に都心ターミナル(品川・新橋・東京・上野)へ滑り込む列車です。普通列車のグリーン券はあくまで「車両に乗る権利」を買うものであり、座席指定席ではない構造上の問題がここにあります。
特に南行(高崎・宇都宮線方面から都心へ向かう便)は大宮駅を出発した段階で2階席・1階席ともに窓側・通路側が完全に埋まり、赤羽駅の到着時点でデッキや階段部分に立ち客が生じ始めます。北行(東海道線方面から都心へ向かう便)はさらに過酷で、辻堂・藤沢・大船の段階でほぼ満席となり、戸塚や横浜から乗車する利用者は座れないことを前提に通路に立つ光景が日常化しています。
「満席ランプ(赤)の席を探して2階と1階を右往左往している間に電車が揺れ、結局品川まで通路の手すりにつかまっていた」という都内在住・40代金融勤務の証言のように、混雑のピーク区間ではグリーン車であっても普通車に近い圧迫感を味わうケースが珍しくありません。夕方の下り列車に関しても、東京駅や品川駅の始発段階で並ばない限り、新橋駅からの途中乗車では座席の確保が難しくなる傾向が顕著です。