バリウム検査に対して強い拒絶反応を示す人が多いのは、検査中から検査後まで続く特有の身体的負担が原因です。発泡剤で胃をパンパンに膨らませた状態でゲップを我慢させられ、狭い検査台の上で何度も回転させられる動作は、高齢者や足腰に不安のある受診者にとって極めて過酷な体験となります。
検査終了後にも厳しい負担が待ち受けています。バリウムは体内で水分を吸収して固まりやすいため、大量の下剤を服用して無理やり排出しなければなりません。この過程で生じる激しい腹痛や下痢、あるいは便秘による腸閉塞や消化管穿孔といった重篤な副作用は、医療現場で毎年一定数報告される見逃せないデメリットです。
加えて、胃透視検査に伴う医療被曝のリスクも無視できません。1回のバリウム検査で受ける放射線量は約1.5〜4ミリシーベルト前後とされ、これは胸部X線撮影数十回分に相当します。もちろん直ちに健康被害が出るレベルではないものの、「毎年あえて被曝して精度の劣る検査を受ける合理性があるのか」という疑問の声は医学界内部からも根強く上がっています。