そもそも、足の爪にたまる黒や白のゴミ(爪垢)からは、なぜあのような独特の「発酵したチーズ」や「古くなった納豆」に似た悪臭が放たれるのでしょうか。
その最大の原因物質は、特定悪臭物質にも指定されている「イソ吉草酸(イソきっそうさん)」です。足の爪の隙間は、靴下や靴によって長時間密閉され、湿度ほぼ100%・温度30度以上という、雑菌にとって絶好の温床となっています。
皮膚の常在菌(ブドウ球菌やコリネバクテリウムなど)が、爪の隙間に蓄積した古い角質、剥がれ落ちた皮膚のカス、皮脂、汗などをエサにして猛烈な勢いで増殖・分解を繰り返します。この発酵分解のプロセスで副産物として大量に生成されるのがイソ吉草酸です。イソ吉草酸は極めて微量でも鼻を刺すような強い刺激臭を放ち、靴下の繊維や皮膚に吸着しやすい性質を持つため、通常の水洗いだけでは簡単には落ちません。