夏の盛りに開催される飛騨高山 盆踊りや、飛騨市古川町で披露される飛騨古川 やんさ太鼓の現場に立つと、観光ポスターからは伝わらない圧倒的なダイナミズムに圧倒されます。
現場取材における保存会関係者の証言によると、「やんさは見る芸能ではなく、輪に入って体を預ける芸能」だといいます。飛騨やんさ 踊り方の基本構造は驚くほどシンプルです。進行方向へ向かって右足を踏み出し、手拍子を2回、体を半回転させながら緩やかに手を払う一連の所作が繰り返されます。しかし、夜が更けて飛騨古川 やんさ太鼓の連打が激しさを増すと、踊り手たちの掛け声は重なり合い、地面を踏み鳴らす下駄の音が夜気にこだまします。
SNSや参加者のレビューでも「最初は見ているだけだったが、太鼓の振動に誘われて気がつけば1時間踊り続けていた」「観光用のショーではなく、町衆が心底楽しんでいる熱量が凄い」といった声が目立ちます。整然とした美しさを競う舞台舞踊とは異なり、個々人の感情がそのまま動きに反映される自由度の高さこそが、この民謡の真骨頂です。