未来日記を語る上で常に議論の的となるのが、「どこまでが台本で、どこからが本気なのか」というやらせの真相をめぐる疑問です。インターネット上の掲示板やSNSでは「すべて俳優による演技」「告白も筋書き通り」といった冷めた見方も根強く存在します。
しかし、過去の出演者の手記や制作スタッフの証言を精査すると、その実態は単純な「台本芝居」とは大きく異なります。番組が提供するのはあくまで「シチュエーション」と「日記に書かれた限定的な行動指示」のみであり、その場で発せられる言葉や、沈黙の間にこぼれ落ちる涙、相手を見つめる視線はすべて出演者本人のアドリブでした。
行動を強制される制約があるからこそ、逆に自分の本当の意思で行動したいという心理的リアクタンスが働き、通常の恋愛以上の感情移入が生まれる仕組みになっています。つまり、「ストーリーは設計されていたが、感情はやらせではなかった」というのが、メディア論的にも正確な実態と言えます。