愛知県で「取水制限」というニュースが流れると、多くの住民が「蛇口から水が出なくなるのではないか」と直感的な不安を覚えます。しかし、愛知県で取水制限が発令される理由とその実態は、計画的な水利用のセーフティネットです。
愛知用水や豊川用水などの大規模幹線水路では、ダムの貯水量があらかじめ設定された基準値を下回った段階で、関係自治体と独立行政法人水資源機構による協議会が開かれます。ここで発令される自主節水や取水制限は、以下のようなステップを踏むのが原則です。
まず削減対象となるのは、使用量の大きい「農業用水」と「工業用水」です。豊川用水の貯水率低下による影響は、まず日本有数の農業王国である田原市・豊橋市のビニールハウス栽培や露地野菜の灌漑、臨海部コンビナートの生産ラインに現れます。一般家庭の水道水に対する制限は最終段階まで回避される運用となっており、過度な買い占めやパニックは禁物です。