刑事訴訟法上、身柄拘束を行うには厳格な法的要件が定められています。被疑者が逮捕・勾留されず、在宅事件として扱われる主な理由と条件は以下の3点です。
第1に、「逃亡の恐れがないこと」です。定住する住居があり、定職に就いている、あるいは同居家族がいるなど、社会的な生活基盤が安定している人物は、逃亡リスクが低いと判断されます。
第2に、「証拠隠滅の恐れがないこと」が挙げられます。すでに犯行を自白して客観的証拠が警察側に揃っている場合や、被害者との関係性から口裏合わせ等の不正行為を行う可能性が極めて低い状況では、身柄を拘束し続ける必要性が認められにくくなります。
第3に、「事件の性質と軽微性」です。初犯の過失運転致傷や比較的軽微な財産犯、あるいは被疑者自身の健康状態・高齢であることなども総合的に考慮され、在宅捜査から在宅起訴へと進むケースが一般的です。