いまや社会インフラレベルで浸透した作品といえば、ナガノ氏が手掛ける『ちいかわ』です。ちいかわ人気の理由を掘り下げると、キュートな見た目の裏に潜む「資格試験に落ちる」「労働で日銭を稼ぐ」「不条理な怪異に脅かされる」というシビアな現実世界の設定が、大人の読者層の胃袋をも掴んでいる点にあります。可愛さとダークファンタジーの絶妙な配合が、唯一無二の中毒性を生み出しました。
一方、可哀想だけど健気な姿で爆発的な支持を集めたのが可哀想に❗️氏による『おぱんちゅうさぎ』です。報われない善意や不運なトラブルに見舞われて涙目になるリアクションは、ショート動画時代に極めて高い拡散力を発揮しました。店頭に並ぶと即座に完売するおぱんちゅうさぎグッズの熱狂ぶりは、雑貨業界の勢力図を塗り替えたほどです。
同作者が生み出した『んぽちゃむ』も快進撃を見せています。んぽちゃむ人気の秘密は、底抜けのポジティブさと自由奔放な性格、そして相棒である「きみまろ」との独特なボケ・ツッコミの掛け合いにあります。不条理劇をライトなテンポで楽しむカルチャーが、デジタルネイティブ世代の視聴スタイルに合致しました。