SNSのタイムラインを観測すると、幼少期の子どもが自由帳に描いたような素朴なスケッチと、第一線のアニメーター顔負けの厚塗りファンアートが同じハッシュタグ上で共存している光景に遭遇します。この異様な振れ幅こそが、にゃんこ大戦争のビジュアルコミュニティが持つ唯一無二の求心力です。
サービス開始当初、本作のアイデンティティは徹底してミニマルな「にゃんこ大戦争イラストかわいい」シュールさ、いわゆる脱力系のキモかわ路線にありました。白地に黒の輪郭線、シンプルな点と線で構成された表情は、誰もが数秒で模倣できる親しみやすさを誇っていました。しかし、ゲームの進行とともに登場した「超激レア」ユニット群がその前提を心地よく裏切ります。巨大な神話生物、精緻を極めたメカニック、そして神々しいオーラを放つ美少女たち――。この「にゃんこ大戦争イラストかっこいい」造形美の投入が、作品のビジュアル階層を一気に拡張させました。
特にSNS上で定期的にトレンド入りを果たすのが、「漆黒の魔女キャスリィ」や「災厄の魔女キャスリィ」をはじめとするフェス限定キャラクターたちのイラストです。「にゃんこ大戦争キャスリィイラスト」という個別検索ワードが定着するほど、ダークファンタジーの文脈を色濃く反映した衣装のドレープ、退廃的な瞳のハイライト、エフェクトの描き込みは、国内外のイラストレーターを刺激し続けています。キモかわという「脱力」から超絶技巧の「緊張」への落差が、クリエイターにとって格好の創作モチベーションとして機能している現場の熱量がうかがえます。