4月から6月は旧暦の夏にあたり、農耕社会であった日本において「田植え」と「水」が生活の中心となる時期でした。
【4月:卯月(うづき)】
初夏を告げる白い花「卯の花(ウツギの花)」が咲く月であることから「卯月」となった説が一般的です。一方、農事の観点から稲の苗を植える月である「植月(うづき)」が転じたという説も有力視されています。別名には「初夏(しょか)」「卯花月(うのはなづき)」「苗植月(なえうえづき)」があります。
【5月:皐月(さつき)】
田植えを行う「早苗(さなえ)」を植える月である「早苗月(さなえづき)」の略称です。「さ」という音自体が、古代日本語において田の神や稲霊(いなだま)を指す神聖な接頭語(さなえ、さおとめ、さつき等)でした。漢字の「皐」には「神に捧げる水田」という意味合いが含まれています。別名としては「仲夏(ちゅうか)」「雨月(うげつ)」「橘月(たちばなづき)」などが挙げられます。
【6月:水無月(みなづき)】の真相
梅雨の時期や田植え後の時期にあたる6月を「水が無い月」と書くことに対して、古くから疑問を抱く声は少なくありません。しかし、日本語学における語源の真相は、「無」は否定ではなく格助詞の「な(〜の)」を意味する連体助詞です。つまり「神無月」と同様に、「水無月=水の月」を意味しています。
田んぼに水を引くために水が必要不可欠な月であることから「水無月(水の月)」と命名されました。もちろん、旧暦の6月(現在の6月下旬〜8月上旬頃)は梅雨が明けて日差しが照りつけ、川の水が干上がるほど暑いことから「水が無い月」になったという民間語源説も情緒として語り継がれています。別名には「風待月(かぜまちづき)」「涼暮月(すずくれづき)」「常夏月(とこなつづき)」があります。