多くの読者が息を呑んだ最終回の結末(ラスト)では、すべてを奪われた修平による決死の反撃が描かれます。法や警察の介入が期待できない中、沼石という絶対的な悪を排除するために、修平は自らの倫理観すらかなぐり捨てて立ち向かうことを決意します。
修平は沼石が張り巡らせた心理的な罠を逆手に取り、沼石を物理的かつ心理的に追い詰める罠を仕掛けます。繰り広げられる泥沼の死闘の末、修平はついに沼石を討ち果たす、あるいは排除することに成功し、長きにわたる悪夢の同居生活に物理的な終止符を打ちます。
しかし、物語は単なるスカッとする勧善懲悪では終わりません。沼石という怪物を排除した後に残されたのは、変わり果てた家族の姿と、取り返しのつかない深い心の傷でした。さらに衝撃的なのは、ラストシーンが示唆する「沼石のような怪異は、社会のどこにでも潜んでおり、誰の家でも起こり得る」という残酷な余韻です。怪物を倒した修平自身の中にも、かつての純粋な青年とは異なる暗い影が宿ってしまったことを暗示させ、読者に重苦しい衝撃を残したまま幕を閉じます。