ネット上の掲示板やSNSでは、「WEB小説は文章力が拙くても設定がキャッチーなら書籍化できる」という言説が散見されます。しかし、これは明確な誤解です。
WEB小説の読者は、冒頭の数行や第1話で作品を読み続けるかどうかをシビアに判断します。テンポ感のある台詞回し、無駄のない状況描写、ストレスを与えずに情景を想起させる視覚的な語彙力など、高度な「WEB最適化された文章力」が要求されます。文章が下手で良いのではなく、求められる技術のベクトルが古典的な純文学と異なるに過ぎません。
また、「自費出版や共同出版を持ちかけられたらデビューのチャンス」と捉えるのも危険です。編集者から「才能がある」と褒め称えられつつ、実際には数百万円の費用負担を求められる商法トラブルは今なお存在します。正規の商業出版では、著者が印刷代や編集費を負担することは一切ありません。