華やかなAI向け光配線や医療機器の陰で、実効的なキャッシュフローを支えているのが産業用高精度レーザ事業である。バイオ顕微鏡や精密計測機器、そして半導体ウェハの検査装置に使われる小型・高性能波長可変レーザは、長年にわたり高い市場シェアを維持している。
世界的な半導体設備の投資サイクルに影響を受ける側面はあるものの、既存の産業用レーザは同社にとって貴重な「日銭を稼ぐ」事業だ。顧客からのカスタム要求に応える高度なモジュール化技術は、他社の追随を許さない同社の隠れた強みと言える。
この既存事業で獲得した安定的な利益を、いかにして赤字が続く新規成長分野へ効率的に配分できるか。経営陣の資金配分(キャピタル・アロケーション)の手腕が、まさに決算数値の裏側で厳しく試されている。