この施設を語る上で外せないのが、地元私鉄「高松琴平電気鉄道(ことでん)」とのユニークな連携だ。名物として定着した「おんせん切符」は、なんと本物の木製柄付きうちわが電車乗車券と温泉入浴券、さらにオリジナルタオル代を兼ねている。
電車の車窓から讃岐平野ののどかな風景を眺め、うちわを手に駅を降り立つ。仏生山はかつて高松藩主・松平家の菩提寺である法然寺の門前町として栄えた歴史を持ち、街道沿いには江戸から明治、大正期に建てられた古い町家や醤油蔵が今も佇む。レトロな電車と歴史ある町並み、そして現代建築の温泉。この3つの要素が鮮やかなグラデーションを描き出し、訪れる者にノスタルジックで上質な移動体験を提供する。