SNSや獣医学コミュニティにおける議論を検証すると、新薬への凄まじい期待と同時に、いくつかの現実的な懸念が浮かび上がってきます。
「15歳になる我が子の点滴通院が続いている。なんとか新薬の発売まで命をつなぎたい」「寄付をした時からずっと応援している。待ち遠しくてたまらない」といった切実な声が溢れる一方、小動物臨床の最前線に立つ獣医師たちからは慎重な意見も聞かれます。
現場の獣医師が指摘するのは、初期流通時の供給ボトルネックです。承認直後は世界中からの需要に対して生産数が追いつかず、限られた医療機関への割り当てや薬価の高騰が起きる懸念があります。また、タンパク質製剤である以上、極めて稀であってもアレルギー反応やアナフィラキシーなどの副作用リスクをゼロにすることはできません。発売初期においては、投与前のスクリーニングや慎重な経過観察プロトコルが必須となります。