イカルの鳴き声完全解説!聞きなしの真相とコイカル・シメ識別術

イカルの鳴き声完全解説!聞きなしの真相とコイカル・シメ識別術

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日本の野鳥文化において、鳥の声を人間の言葉に当てはめる「聞きなし」は古くから親しまれてきました。その中でもイカルは、代表的な聞きなしのバリエーションが最も豊富な野鳥の一種です。最も有名なものが「ツキヒホシ(月・日・星)」であり、澄んだ声で三つの天体を連ねて呼ぶように聞こえることから、古くは「三光鳥(サンコウチョウ)」の異名で呼ばれた歴史もあります(※現在分類学上で呼ばれるサンコウチョウとは別種)。

もう一つの有名な聞きなしが「お菊二十四(オキクニジュウシ)」や「お菊二十四杯飲んだ」というフレーズです。「キーコーキー、キョコキョコ」という独特の音の跳ねと抑揚が、江戸時代の怪談や講談で知られる「お菊」の皿数えのテンポに重なることから名付けられたと伝えられています。地域によっては「蓑笠着い(ミノカサキー)」「東京特許許可局」などと聞きなされることもあり、非常にリズミカルで音楽的な節回しを持つことが窺えます。

こうした澄んだイカルの鳴き声の意味は、主にオスによる縄張りの主張(テリトリー宣言)とメスへの求愛(繁殖アピール)です。イカルの喉の筋肉と鳴管の構造は非常に発達しており、指向性の高い高周波の金属音を樹冠から遠くまで届かせる能力に長けています。特に春先の繁殖初期には、周囲のライバルに対して自らの存在を誇示するため、休むことなくクリアな口笛音を連発します。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。