人の内面が最もダイレクトに投影される部位が「目」と「口元」です。「目は口ほどに物を言う」という諺どおり、目の周囲を取り巻く眼輪筋は不随意筋(意識して動かしにくい筋肉)の性質を強く帯びています。本当に心から笑っているとき、目尻が下がり眼輪筋がしなやかに収縮する「デュシェンヌ・スマイル」が生まれますが、愛想笑いや作り笑いでは口元だけが動き、目の奥に光が宿りません。
猜疑心や警戒心が強い人は、無意識に瞳孔が収縮し、まばたきの頻度が乱れたり視線が鋭く固定されたりする傾向があります。これが心理学的に分析される「冷たい目つき」の正体です。
一方で、口元は意志のコントロールが効きやすい反面、油断した瞬間に本性が露呈するパーツです。口角を引き上げる「大頬骨筋」と、不満や軽蔑によって口角を引き下げる「口角下制筋」のどちらを頻繁に使っているかによって、唇の形状は決定されます。常に愚痴や批判を口にしている人は口角下制筋が優位になり、安静時でも「への字口」が定着します。逆に、感謝や肯定的な対話を好む人は口角が自然に上を向き、引き締まった清潔感のある口元を維持できるのです。