鳥類の感情研究において今もっとも注目されているのが、ニュージーランドに生息するミヤマオウム(ケア)やオーストラリアの笑いカワセミ、さらには家庭で飼育される大型インコたちに見られる「プレイ・コール(遊戯誘発声)」と呼ばれる現象だ。
野生のミヤマオウムを対象にしたフィールドワークでは、ある一羽が特定の甲高い笑い声のような声をあげると、それを聞いた周囲の仲間たちが一斉にテンションを上げ、取っ組み合いの遊戯を始める様子が確認されている。この現象は人間でいう「笑いの感染」そのものだ。場の空気を和ませ、群れ全体の緊張をほぐすための社会的ツールとして、彼らは独自の「笑い」を巧みに使いこなしている。