日本三大秘境はなぜ選ばれたのか?白川郷・祖谷・椎葉村の真相と現在

日本三大秘境はなぜ選ばれたのか?白川郷・祖谷・椎葉村の真相と現在

日本三大秘境はなぜ選ばれたのか?白川郷・祖谷・椎葉村の真相と現在とはどのようなものなのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

旅行愛好家や地理ファンの間で定着している「日本三大秘境」という呼称ですが、具体的にどこを指すのかを正確に把握している人は多くありません。対象となるのは、以下の3地域です。

1箇所目は、豪雪地帯特有の急勾配な屋根が連なる白川郷の合掌造り集落(岐阜県大野郡白川村)。2箇所目は、四国山地の中央部を流れる清流が切り立ったV字谷を形成する徳島県の祖谷渓(徳島県三好市)。そして3箇所目が、九州中央山地の最深部に位置し日本民俗学発祥の地とも称される宮崎県の椎葉村(宮崎県東臼杵郡椎葉村)です。

これら3つの地が「日本三大秘境」として並び称されるようになった決定的な理由は、単に都市部から物理的に離れていることだけではありません。第一に、山頂や深い渓谷、豪雪によって冬期は数カ月間にわたり周囲から物理的に遮断されていたという絶対的な地理的孤立性。第二に、外部からの侵入を拒むことで独自の文化、血統、建築様式、農法(焼畑農法など)を何世紀にもわたって純粋培養してきた閉鎖的共同体の存在。そして第三に、敗者が落ち延びて隠棲したという平家落人伝説の濃厚な伝承という3つの明確な共通項を持っていたからです。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。