中川酒店の歴史を語るうえで欠かせないのが、創業者である中川清次氏が打ち立てた揺るぎない美学である。まだ日本で本格的なワイン文化が定着していなかった時代から、同氏はヨーロッパ各地の銘醸地へ自ら足を運んだ。土を耕す生産者と直に言葉を交わし、信頼を1本ずつ紡ぎ出してきた歴史がある。
「ワインは瓶の中で生きている」という中川清次氏の教えは、現在の店舗運営や保管体制にも脈々と受け継がれている。生産者の熱い情熱をそのまま日本の飲み手に届けるという情熱が、世界中の名門ワイナリーとの強固なアライアンスを構築させた。中川酒店が他店の追随を許さない独占入荷ルートを保持し続けている理由は、まさにこの歴史的な信頼関係にある。