犬の被毛構造は、大きく分けて「ダブルコート(二重構造)」と「シングルコート(単層構造)」の2種類に分類されます。柴犬やゴールデン・レトリバーに代表されるダブルコートの犬種は、皮膚を保護するオーバーコート(上毛)と体温調節を担うアンダーコート(下毛)を持ち、春と秋の「換毛期」になるとアンダーコートが驚くほど大量に抜け落ちます。
一方、抜け毛が極めて少ない犬種の多くはシングルコート犬種です。アンダーコートをほとんど持たないか、あるいは毛周期(毛が生え変わるサイクル)が非常に長く、人間の髪の毛のように一定の長さまで伸び続ける特徴を持っています。季節の変わり目にドサッと毛が抜け落ちる換毛期がないため、フローリングやソファが毛まみれになる心配がほとんどありません。
代表格であるマルチーズの抜け毛が少ない理由は、シルクのような細い上毛のみで構成されているためです。また、綿菓子のような被毛を持つビションフリーゼの毛が抜けない理由も、カールした巻き毛の中に自然脱落した毛が絡まり留まるため、部屋へ散乱しにくい構造になっているからです。