チケット情報やファンコミュニティで頻繁に見落とされるのが、「ドームだからチケットは余る」「アリーナツアーだから激戦」という固定観念の落とし穴です。収容人数の多寡だけで当落確率を測ることはできません。
アーティストのフェーズと動員需要のアンバランス
同一アーティストがアリーナツアーからドームツアーへステップアップする過程において、運営側はファンクラブ(FC)会員数の急増を見越して会場を押さえます。ドームに移行した直後のツアーでは、ライト層や一般層のエントリーが一気に流入するため、キャパが3.5倍に増えたとしてもチケット当選倍率が全く下がらない現象が多発します。
逆に、普段は5大ドームツアーを完売させるクラスのメガアーティストが、ファンクラブ限定ツアーやコンセプト公演として大阪城ホールを使用する場合、キャパが普段の4分の1以下に激減するため、チケット倍率は数十倍から100倍超の超プラチナチケットと化します。「どの会場か」以上に、「そのアーティストの現在の総需要に対して適正なキャパシティなのか」という需給ギャップを見極める必要があります。
見切り席・注釈付き指定席のクオリティ格差
動員数を極限まで増やすために販売される「注釈付き指定席」や「ステージサイド席」の扱いにも両者で大きな隔たりがあります。大阪城ホールのステージサイド席は、メインステージをほぼ真横や斜め後方から見下ろす形になりますが、物理的な距離自体はアリーナ中央よりも圧倒的に近く、演者が袖に来た際のファンサービスを間近で受けられる「隠れ神席」になるケースが多々あります。
これに対し、京セラドーム大阪の注釈付き席やバルコニー席(ビスタ席)は、メインビジョンが半分見切れる角度であったり、ステージから途方もない距離があったりと、満足度に大きなバラつきが生じます。キャパシティが大きい会場ほど、「ハズレ枠」とされた座席の体感クオリティがシビアになりやすいのが興行界の隠された現実です。