お屠蘇とは?日本酒との違いや正しい作法・作り方を徹底解説

お屠蘇とは?日本酒との違いや正しい作法・作り方を徹底解説

お屠蘇とは?日本酒との違いや正しい作法・作り方を徹底解説の疑問点について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

お正月にお酒を酌み交わす際、「お屠蘇気分」という言葉の定着も手伝い、三が日に飲む日本酒全般をお屠蘇と呼ぶと誤解される場面が多々あります。しかし、お屠蘇の意味と由来を紐解くと、両者には明確な境界線が存在します。

お屠蘇とは、山椒(さんしょう)や肉桂(にっけい)などの生薬を調合した「屠蘇散(とそさん)」を、日本酒や本みりんに数時間漬け込んで抽出した薬用酒の一種です。漢字の「屠」には「悪鬼や病魔を屠(ほふ)る・払う」という意味があり、「蘇」には「死者を蘇(よみがえ)らせる、あるいは魂を生き生きと蘇らせる」という意味が込められています。「悪気を屠り、生気を蘇らせる」ことによって、屠蘇延命と無病息災を祈念する儀式として位置づけられてきました。

この薬酒の効能と歴史は極めて古く、中国の三国時代(一説には名医・華佗の処方)に発祥し、唐の時代に宮中行事として定着したと伝えられます。日本へは平安時代初期の嵯峨天皇の御代に伝来し、宮中の正月儀礼として受容されました。その後、室町時代から江戸時代にかけて武家や庶民のあいだへと広く普及し、お正月の伝統儀礼として今日まで受け継がれています。

つまり、お屠蘇と日本酒の違いは、単なる嗜好品としての純粋な酒類か、身体を温めて邪気を払う意図で生薬成分を溶出させた「ハーブワイン・薬草酒」であるかという点にあります。

森 瞳
著者

森 瞳

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。