「かぼちゃをレンジで蒸すと、なぜか蒸し器ほど甘くならない」と感じた経験はないでしょうか。実は、かぼちゃを甘くする蒸し時間には、デンプンを麦芽糖(マルトース)へと分解する消化酵素「β-アミラーゼ」の働きが深く関わっています。
β-アミラーゼが最も活性化するのは約65℃〜75℃の温度帯です。電子レンジの600Wや700Wといった高出力で一気に加熱すると、この糖化に適した温度帯をわずか数十秒で通過してしまい、酵素が働く前に熱失活してしまいます。そのため、ビタミンなどの栄養価は残るものの、かぼちゃ本来の濃厚な甘みを引き出すチャンスを逃してしまうのです。
電子レンジ調理でかぼちゃ蒸し方ホクホクと甘さを両立させたい場合は、初めに600Wで1分程度加熱して全体の温度を上げた後、200W(解凍モード相当)に切り替えて7〜9分ほどじっくり低温加熱する「二段階加熱」が有効です。これにより、せいろやかぼちゃ蒸し器時間に匹敵する自然な甘みとホクホク感を引き出すことが可能になります。