2020年代半ばを過ぎた現在、パフォーマンスの広がり方はかつてないスピードを見せている。ジュード・ベリンガムがサンティアゴ・ベルナベウのピッチで両腕を限界まで広げ、胸を張って佇むスタイルはその典型だ。一切の無駄を削ぎ落としたあのポーズは、威厳と若き王者の自信に満ちており、SNS上で瞬く間にミーム化した。
アーリング・ハーランドが魅せるあぐらをかいた「禅ポーズ」や、コール・パルマーの身体を抱きしめて寒がる「コールド・パルマー」も異彩を放つ。特にパルマーのポーズは、冷徹なPKキラーとしてのキャラクターと見事に合致し、プレミアイーストから世界中のフットサル場まで一気に波及した。マーカス・ラッシュフォードが指をこめかみに当てるポーズも、メンタルケアに対する意識の高まりとシンクロして強い共感を呼んだ。
デジタルネイティブであるZ世代の選手たちは、自分のパフォーマンスがゲーム(EA Sports FCなど)やショート動画プラットフォームでどう拡散されるかを感覚的に理解している。ピッチ上の数秒間が、デジタル空間で何億回も再生されるプロモーション動画になるのだ。