キャリアが熟成期に入った近年、とりわけ2020年代以降の彼は、作品の重鎮や強大な敵、あるいは心に傷を抱えたキャラクターで圧倒的な存在感を示している。『鬼滅の刃』の鬼殺隊最強の柱・悲鳴嶼行冥役では、念仏を唱えながら涙を流す慈悲深さと、鬼を粉砕する圧倒的破壊力の二面性を、深みのある低音で静かに演じきった。
また『ONE PIECE』のシャーロット・カタクリ役や『暗殺教室』の烏間惟臣役など、己の信念を貫く硬派な男たちを演じる際のトーンは、若い頃の脱力系演技とは一線を画す。一言発するだけで画面全体の空気感を引き締めるその「声の重量」は、ベテランとしての熟練の域に達している。