日本でかつて親しまれた「常備菜」は、冷蔵で数日持たせる煮物や酢の物が中心だった。しかし現在、急速に浸透しているのが欧米のフィットネス文化や合理主義から派生した「ミールプレップ(Batch Cooking)」という思想だ。数日分の主菜や副菜を一気にまとめて調理(Batch)し、小分けにして冷凍庫にストックしておくスタイルである。
レシピ検索サービスのクックパッドや動画メディアのDELISH KITCHENでも、「下味冷凍」「冷凍コンテナごはん」といったキーワードが常に検索上位に君臨している。従来のように「余ったおかずを仕方なく冷凍する」のではなく、「冷凍と解凍のプロセスを前提として味付け・加熱を設計する」という逆算のアプローチへと人々の意識が劇的に転換した。