リノベーション以降、アートイベントや特別企画に合わせ、抽選制のガイドツアーなどによる内部公開が不定期で実施されています。普段は立ち入ることのできない構内に足を踏み入れると、そこには昭和中期で時が止まったかのような異空間が広がっています。
階段を降りた先にあるコンコースには、ペンキで描かれた味わい深い案内表示板や、タイル張りの旧きっぷ売り場、改札ラッチ跡がそのまま保存されています。壁面には、開業当時や昭和の利用者が描いたとされるペンギンの落書きアートが残り、地下の湿った空気とともに当時の賑わいを伝えています。
現在、内部見学は常時開放されておらず、京成電鉄や台東区、アートプロジェクトの公式発表に基づく事前応募制イベント(特別公開)の機会に限られています。一方、特別なチケットがなくても遺構を体感する裏技として親しまれているのが「京成線の車窓見学」です。京成上野駅と日暮里駅の間を運行する普通列車の先頭車両や車窓に注目すると、トンネル内に突如として現れる旧博物館動物園駅の薄暗い相対式ホームを一瞬視認することができます。