現在の洗練された施設に至るまでには、都市再開発と公民連携の緻密なドラマがありました。渋谷公会堂の建て替えの経緯は、1964年に建設された旧公会堂および渋谷区役所本庁舎の老朽化と耐震性の問題から端を発しています。渋谷区は財政負担を最小限に抑えるため、庁舎敷地の一部に定期借地権を設定して民間のタワーマンションを建設させるPPP(官民連携)手法を採用し、実質的な公費負担を大幅に抑えて新庁舎と新ホールを一体整備しました。
また、渋谷公会堂のネーミングライツの理由には、次世代の情報発信拠点としてのブランディングが込められています。渋谷区が公募を実施した結果、コミュニケーションアプリ大手・LINEを中核とする共同事業体が命名権を取得し、2019年秋から「LINE CUBE SHIBUYA」の名称がスタートしました。単なるネーミングライツにとどまらず、電子チケットシステムやキャッシュレス決済の連動など、テクノロジーを活用したスマートなエンタメ体験の創出が目指されています。