リビングのテレビや手のひらの中のスマホで完結する動画配信サービスは、人々の余暇時間の奪い合いにおいて完全な勝者となった。世界規模の資金力を背景にオリジナルコンテンツを怒涛の勢いで投入するNetflixや、ECエコシステムと強力に紐付いたAmazon Prime Videoの勢力拡大は、日本のレンタル市場を根本から侵食した。
独占配信される世界的ヒットドラマや、AIによるパーソナライズドおすすめ機能は、ユーザーの視聴体験を根底から変えた。「わざわざ店舗に行って探す」という行為自体が娯楽から面倒な手間へと変わった瞬間である。作品のラインナップにおいても、新作映画が劇場公開から短期間で配信へ回るエコシステムが確立したことで、物理ディスクを棚に並べるビジネスの競争力は急速に削ぎ落とされた。