過ちを犯した著名人に対して、世間は「欲に目がくらんだ」「倫理観の欠如だ」と厳しい非難を浴びせる。だが、精神医学や犯罪心理学の視点から分析すると、まったく異なる病理が見えてくる。その代表格が、自分の意志では衝動を抑えられない「クレプトマニア(窃盗症)」という精神疾患だ。
クレプトマニアの患者は、品物の価値や経済的困窮のために盗むのではない。盗むという行為そのものがもたらす一瞬の緊張緩和や、抑圧されたストレスからの解放を無意識に求めてしまう。専門家によると、過度な完璧主義や抑うつ状態、過保護・過干渉な環境で育った過去のトラウマなどが複雑に絡み合っているケースが多いという。犯罪心理学者の分析によれば、スポットライトを浴び続ける中で自己の存在意義を見失い、無意識のうちに「自分を罰するための破滅的行動」に走るケースすら報告されている。