就活生の間でまことしやかに囁かれる「富士通の学歴フィルター疑惑」ですが、公開されている採用大学実績や現場の採用動向を精査すると、「一定の大学名だけで機械的に門前払いする学歴フィルターは存在しない」というのが客観的な結論です。
大学通信などの公開データを検証すると、採用実績校には東京大学、京都大学、東京工業大学、大阪大学などの旧帝国大学群をはじめ、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった最難関私立大学がずらりと並びます。同時に、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学(MARCH)や、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学(関関同立)からも毎年手厚い人数の内定者が出ています。
注目すべきは、芝浦工業大学や東京電機大学といった技術系大学に加え、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学(日東駒専)、さらには地方国公立大学や地方私立大学、高専専攻科からもコンスタントに採用されている点です。旧来の学歴エリート至上主義であれば、ここまでの大学群に分散することはあり得ません。
では、なぜネット上で学歴フィルターの噂が絶えないのでしょうか。その背景には、エントリーシート(ES)選考やWEBテスト(主にSPIや玉手箱形式)の段階で、難関大生以外の層が「準備不足」によってふるい落とされている実態があります。富士通のWEBテストボーダーは正答率およそ7割前後と推測され、基礎学力と事務処理能力が基準に達していない学生は自動的に不合格となります。この選考のふるい落としを「学歴のせいだ」と誤認するケースが、噂の温床となっているのです。