熱がある時のお風呂は逆効果?医師が明かす38度の境界線と入浴法

熱がある時のお風呂は逆効果?医師が明かす38度の境界線と入浴法

熱がある時のお風呂は逆効果?医師が明かす38度の境界線と入浴法についての真相をお届けします。

発熱時の入浴判断において、大人の感覚をそのまま当てはめてはならないのが乳幼児と子どもです。子どもの身体は成人に比べて皮膚が薄く、体重に対する体表面積の割合が大きいため、外気温や湯温の影響を極端に受けやすい特性を持っています。

まず、子供の熱とお風呂の注意点として最優先すべきは、体温計の数字以上に「普段通りの元気があるか」「視線が合い、笑顔が見られるか」「水分をゴクゴク飲めているか」という全身のバイタルサインです。子どもは38度近くあってもケロッとして室内を走り回っていることがありますが、だからといって普段通りに湯船へ入れるのは禁物です。子どもは体温調節機能が未熟なため、湯船に入った途端に熱が39度台まで急上昇し、熱性けいれんを誘発するリスクを孕んでいます。元気そうに見えても、熱がある間はぬるま湯のシャワーで手早く汗を流すか、お尻や背中を拭いてあげる程度に留めるのが賢明です。

さらに慎重さが求められるのが、赤ちゃんの発熱と沐浴の可否です。生後3ヶ月未満の乳児が38度以上の発熱を出した場合、お風呂どころか重篤な細菌感染症の疑いがあるため、直ちに夜間救急や小児科を受診しなければなりません。生後3ヶ月以降の赤ちゃんでも、発熱時は体力を奪う沐浴を原則中止します。赤ちゃんはおむつかぶれを起こしやすいため、全身を入浴させる代わりに、洗面器に張ったぬるま湯でお尻だけを優しく洗ってあげる「座浴」や、蒸しタオルで首周り・脇の下の汗を拭き取るケアが最も安全です。

対照的に、成人の場合は「血圧の急変動による脳貧血・失神」が最大のリスク要因となります。熱による脱水状態のまま熱い風呂に入ると、立ち上がった瞬間に急激な血圧低下(起立性低血圧)を起こし、浴室内で意識を失って転倒・溺水する重大事故につながるため、大人であっても決して過信は許されません。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。