ニカの正体が判明した当時、一部の読者コミュニティやSNS上では「主人公の能力を後から神格化したのではないか」という議論が巻き起こりました。しかし、過去20年以上にわたる連載描写を精緻に検証すると、作者・尾田栄一郎氏によって周到に配置されたゴムゴムの実の伏線回収が浮かび上がってきます。
最も象徴的な例が、単行本30巻(空島・スカイピア編)のキャンプファイアの場面です。月夜を背景にルフィが楽しげに踊るシルエットは、ワノ国編で登場した「太陽の神ニカ」の姿と完全に一致しています。さらに同編では、大蛇カシ神への生贄文化の文脈で「太陽の神」「雨の神」「森の神」「大地の神」という4つの神の名が提示されており、太古の伝承としてニカの存在がすでに示唆されていました。
また、ルフィの戦闘スタイルの変遷を見ても、ギア2での異常な血圧上昇、ギア4でのゴムの弾性を残したままの武装色硬化や蒸気を纏う姿など、純粋なパラミシア系ゴム人間としては説明がつかない「変身(フォームチェンジ)」の要素が初期から導入されていました。ファンの間でも、伏線が単なる後付けではなく、物語構造の根幹として温められていた設計であることが改めて確認されています。