中村小山三(本名:福井留吉)は、1920年(大正9年)4月6日に東京で生まれました。生家は歌舞伎とは直接縁のない家庭でしたが、わずか大正15年(1926年)、6歳のときに三代目中村歌右衛門の門下に入り、本名で初舞台を踏みます。これが、生涯にわたる88年という驚異的な舞台歴の始まりでした。
昭和初期に六代目尾上菊五郎主宰の日本俳優学校を卒業後、名門・中村屋の屋台骨であった十七代目中村勘三郎の部屋子となり、本格的に歌舞伎俳優としての道を歩み始めます。1959年(昭和34年)には二代目中村小山三を襲名。十七代目が亡くなった後も、その嫡男である十八代目中村勘三郎(当時・五代目中村勘九郎)を幼少期から支え、中村屋一門にとって代えの利かない重鎮として存在感を確立していきました。