Q1:健康診断のたびに基準が厳しくなっている気がしますが、製薬マネーの影響ですか?
A1:過去に製薬会社主導の研究改ざん事件が存在したのは事実ですが、現在の基準引き下げの直接の主因ではありません。近年の大規模臨床試験(SPRINT試験など)により、血圧を低めに維持した群の方が心血管イベントの発生率や死亡率が有意に低かったという医学的エビデンスが蓄積された結果です。ただし、基準が厳しくなるほど投薬市場が拡大する構造が存在するため、患者側も数値を絶対視せず、リスクとベネフィットを主治医に確認する姿勢が重要です。
Q2:60代後半で血圧が145/88mmHgです。すぐに降圧剤を飲まないと危険ですか?
A2:糖尿病や腎臓病などの併存疾患がなく、臓器障害が見られない場合は、即座に服薬を開始しなければ手遅れになるような危険水準ではありません。まずは正確な「朝・晩の家庭血圧」を2週間ほど記録し、減塩(1日6g未満目標)、カリウム摂取、適度な有酸素運動、節酒などの生活習慣改善を1〜3カ月試みる猶予が十分にあります。
Q3:「家庭血圧」と「病院の診察室血圧」で20以上差があります。どちらを信用すべきですか?
A3:「家庭血圧」を最優先で信用してください。現在の高血圧治療ガイドラインでも、診察室血圧よりも家庭血圧のほうが脳卒中や心筋梗塞の将来予測精度がはるかに高いと明記されています。病院で測ると緊張で一時的に上がる「白衣高血圧」の場合、病院の数値に合わせて薬を飲むと過降圧を引き起こす恐れがあるため、測定記録帳を主治医に提示して相談してください。